導入事例・村上市消防本部2022-07-25 12:06:33 1842
村上市消防本部

使用用途 ペーパーレス化

導入機種「Artist 22 E Pro」

新潟県村上市、関川村および粟島浦村の1 市 2 村を管轄区域とした消防本部。新潟県の最北端に位置する約 1,483 平方キロメートルと県全体の11.8%を占める広大な地域に暮らす、人々の安全で安心して暮らせる街の実現を目指し日夜消防活動へと取り組んでいる。

今回の導入機種

Artist 22E Pro

21.5インチHD IPS ディスプレイ
16個カスタマイズエクスプレスキー

製品の主な導入目的

通信指令業務の迅速化・効率化

村上市消防本部では2020年ごろから独自の『手書きメモ共有システム』での使用の為にペンタブレット導入を検討し始めた。

「消防通信指令用に独自のシステムを使い『症状、病歴、どこをケガしている、どこが痛い』などというような、聞き取り情報を手書きメモへと起こし即座に職員間で共有、通信指令や情報伝達を行う目的でそれに最適なデバイスの選定を始めました。」

緊急性の高い消防活動に関わるシステムでの操作用デバイスという事で、必要な条件も複雑なため製品選びには相当悩まされたようだ。

村上市消防本部
警防課 指令室 係長 岡田 葵 氏

村上市消防本部
警防課 指令室長 菅原一男 氏

消防通信指令用に2つのデスクが並べてあり、それぞれに職員が着席し業務を行う。

「新型コロナ対策の一環としてデスク間にパーティションを設置する事になったのですが、それに伴って情報共有に齟齬(そご)が生じるようになってしまいました。」

パーティションの設置により物理的に隔たりができてしまった為、職員間の聞き逃しや情報確認などの内容を擦り合わせる際、その度に席を離れて大きく移動せねばならなく。感染症予防の観点や即応性の面からも「このままでは良くない」という事で、現在の電子上で詳細なメモを画面共有可能なシステム環境を構築する運びになったようだ。

製品選びの際に重要視したポイント

緊急時の書き取りにもしっかり対応できる即応性

当初は板タブでの運用も想定していて実際に試用も行った。

「板タブでも性能としては十分なものの画面構成がトリプルディスプレイになっている関係上、3画面に対して板タブを使用して操作するよりも、いっそ液タブをプラスしてその中で操作を完結させた方が取り回しも良いという事になりました。」

液タブの選定には『法人向け無料貸し出しプログラム』を利用、実機テストを行い性能を確認した上で導入の運びとなった。

「システムの運用にあたり緊急時での使用となる為、レポートレートなどの反応性を重視して製品を選定しました。また、当時大型液晶ペンタブレットは高価だったため、継続的な使用を想定すると、故障時などのリスクが高いという難点があったのですがXPPenの液晶ペンタブレットは20インチ以上の大型モデルでも比較的安価で、性能も過不足なく、まさに痒い所に手が届くといった印象を受けました。」

実際の運用方法や使用感について

実際のシステム運用の様子、システムの主画面をトリプルディスプレイに、手書きメモや資料表示などは手元の液タブから行う

24 時間フル稼働、適切なデバイス選びでより快適に運用

内製の手書きメモ共有システム以外は、標準的なシステム構成となっていてOS(Windows10 Pro)やドライバソフトウェアなども通常の物を使用しているとの事。「元々設置しているメインディスプレイの下の空間に程よく納まりつつ、システムに対しての表示サイズも最適。書き取り精度もよく手書きメモの共有がより効率的に行えるようになりました。」

「Artist 22 E Pro」に手書きメモ共有システムを表示し、書き取ったログなどを即座に共有。着席状態でこれらを一括して行えるため短い時間でより正確に情報を伝達できるようになったという。

「安定性の面でも24時間稼働させていますが目立った不具合などもなく、長期間に渡り問題なく使用できています。」

導入前に不安要素としていた安定稼働もしっかり実現できたようだ。

導入したことによるメリットや製品の気に入った点など

ペーパーレス化はもちろんデジタルへの移行で資料確認などもスムーズに

「ペンの追従性の良さと、少ない操作で様々な機能を実行させたかったので本体エクスプレスキーが複数付いている点が気に入っています。」Artist 22 E Proの本体にはカスタマイズ可能な16個のエクスプレスキーが搭載されている。描画線の色やツールを即座に切り替えることができるので、ツールパネルを都度選択する手間を省き操作性の向上を狙える。

液晶ペンタブレット導入前までは、災害発生時の対策マニュアルなど必要な資料を確認する際には、席を立って資料棚から印刷したファイルを都度取り出すという形をとっていたようだが、導入後は電子資料へ一本化「電子化した資料を同一画面内でシームレスに表示できる上、資料へのメモ書きなども直接その場で行えるようになりました。室内での移動や接触も必要最低限に抑えられるので感染症対策の一助にもなっています。」

結果的に紙資源のコスト削減は元より、液タブ導入での様々なメリットが得られたという。

手書きメモや注釈入れなど、デジタルでペンを使用した描画機能は様々な手段があるものの使用用途が限られてしまう事もしばしば。XPPenの液晶ペンタブレットはあくまで入力デバイスとしての運用になるため汎用性が高く、今回のように専用システムへの組み込みなども容易だ。

日夜消防活動を行う村上市消防本部、人々のくらしや命を守る重要な職務に就き、迅速な対応を担う職員の方々に可能な限り快適な環境で業務にあたっていただく為、XPPenのペンタブレットも日々進化を続けていく必要があるだろう。

新潟県村上市の海岸、日本海に沈む美しい夕日を一望できる

※取材の際はマスクを着用の上、感染症対策を行っております。

作業効率アップ

デジタル化は作業効率を大幅にアップします。例えばデジタル署名は、紙ベースの署名の代替となるだけでなく、職場の効率性の向上にもつながります。同様に、スタイラスペンも利便性をもたらします。XP-Penスタイラスペンでは、マウス入力に基づくデジタルインク機能を駆使した手書きが可能となっており、従来の手法からデジタル技術への移行を実現します。

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